大雪山の麓で車中泊をしながら撮影をしていた10月末。ある日の夜に降った初雪は一晩で一気に数十センチも積もりました。
夜中、車の中で眠っていた時に、外から雪を踏みしめる足音が聞こえてきて「こんな山奥に誰が来たのだろう・・・。」と思いながら、結局その夜はそのまま眠ってしまったのですが、朝起きてみると車の周りにたくさんのヒグマの足跡がありました。
ヒグマが冬篭りの決断をするのは寒さによるものではなく、雪の量に関係しているといわれています。大抵は雪が積もリ始める頃に冬篭りに入ります。
この足跡の主は、この冬初めての雪があまりにもたくさん積もったので慌ててねぐらへ戻っていったのかもしれません。一定の歩幅で真っ直ぐに山奥に向かって歩いていく様は、はっきりと目指す場所があり、そこに向かう強い意志を感じさせます。この日、森の中には本当にたくさんのヒグマの足跡がありました。深い森に住むヒグマ達はめったに人前に姿を現すことはありませんが、実はこの森の全てが彼らの生活圏。様々な動物達の足跡を映し出す「雪」は私達にたくさんの事を教えてくれます。
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